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IPO株とは?IPO株の基礎知識/メリット・デメリットの解説とおすすめの証券会社を紹介。

IPO株とは?IPO株の基礎知識/メリット・デメリットの解説とおすすめの証券会社を紹介。

近年は、ニュースや雑誌などでも「お金」に関する記事が多く取り上げられています。

内容は年金問題や増税などさまざまです。

どれも世論をにぎわすものとなっています。

そこで、将来を見据えて資産運用を考えている方も多いことでしょう。

資産運用には、株や債券、不動産など多くの種類がありますが、今回は株式投資の中でも「IPO株」について解説します。

目次

IPO株とは?

IPO株(新規公開株)とは 、「Initial(最初の)Public(公開の)Offering(売り物)」の頭文字を取ったものです。

未上場企業が、新規に上場する際、投資家に新規売り出しとして株式を売却することを差します。

つまり、新規上場企業の株式が、証券会社を通して投資家と取引される最初の株のことをIPO株と呼ぶのです。

通常、IPO株は上場日の数日前までに投資家のもとへ分配されます。

分配の方法はさまざまですが、「抽選」を行うのが一般的です。

この分配されたIPO株を上場と同時に売却してしまうというのがIPO株投資の基本です。

IPO株投資とは?

株式投資の1つの方法として、IPO株投資があります。

IPO株投資とは、新規上場株式の上場日以前に、その企業の株を取得し(IPO株)、上場と同時に売り抜くというものです。

通常、IPO株は本来の株価(企業の価値)よりも割安に設定されていることが多いです。

上場後に本来の価格へ近づけば、割安に購入していた分だけ利益が得られるという投資方法なのです。

ほとんどのIPO株は上場後の予想株価よりも低く設定されているため、高確率で利益を得ることが可能です。

では、実際にIPO株投資を行ったとして、どのような結果になるのか見ていきましょう。

IPO株投資の実例

年度によっても差はありますが1年間の新規上場企業数は約90社となっています。

つまり毎年約90社がIPO株を発行しているのです。

今年度は2019年1月1日から2019年10月28日の間で64社の新規企業が上場しています。

それぞれIPO株を発行しているため、企業ごとにIPO株の値段と上場後株価を比較することで勝率も見えてきます。

(右にスライドできます)

会社名 IPO株価格 上場価格 損益
BASE 1,300円 1,210円 -90円
インティメート・マージャー 1,900円 4,000円 +2,100円
浜木綿 2,120円 2,950円 +830円
ワシントンホテル 1,310円 1,462円 +152円
アンビスホールディングス 2,800円 4,260円 +1,460円
AI CROSS 1,090円 1,800円 +710円
HENNGE 1,400円 2,001円 +601円
レオクラン 2,700円 2,920円 +220円
パワーソリューションズ 2,000円 5,110円 +3,110円
HPCシステムズ 1,990円 1,870円 -120円
合計 18,610円 27,583円 +8,973円

上記の表は直近のIPO株10銘柄のIPO価格と上場価格を比較したものです。

かなりの高確率で上場価格がIPO価格を上回っていることがわかります。

つまり、IPO株投資はほとんどの確立で利益を出せるのです。

IPO株投資のメリット

IPO株投資の仕組みについて解説を行いました。

ここではIPO株投資に関わるメリット/デメリットについて見ていきます。

IPOの仕組みがわかったところで、なぜ投資家たちはIPOにこぞって参加しようとするのでしょうか?

理由としては、高い確率で利益が出やすいことと、参加自体の障壁やリスクの低さが挙げられます。

簡単そうに思えるIPO株投資ですが、注意すべきポイントもあります。

それでは、メリット、デメリットそれぞれ分けて解説をします。

高い確率で利益を得ることができる

IPO株投資の1つ目のメリットは、高い確率で利益を得られることです。

投資の世界に「絶対」はなく、100%勝てるというものではありません。

しかし、IPO投資は、かなりの高確率で勝つことができる投資方法なのです。

そもそも、IPO株の価格(=公募価格)は本来の予想株価よりも割安に設定されています。

公募価格は、まだ市場の影響を受けていない価格です。

上場した時の初値を下回っていることが多いです。

つまり最安値で初めから株式を持っていることになります。

つまり、上場した初日から利益を得られることが多い、というわけです。

さて、なぜ初値が大きくなりやすいのでしょうか?

新しく上場する」ということは、これから事業拡大して会社を大きくする意志の現れでもあります。

そのため、世間的な注目が集まりたくさんの投資家たちが保有しておきたいと考えるため、公募価格よりも初値が高くなる傾向にあるということです。

実際に過去のIPOにて勝率は、リーマンショック以降は平均しても8割を超えていることからも、 IPOが人気であることがわかります。

そのため、上場後に株が本来の株価で取引されればIPO株の取引価格を、基本的に下回ることはありません。

一方、IPO株発行企業の事業内容や注目度によってはIPO価格を下回ってしまうので、すべてのIPO株を買えばいいというわけではありません。

長期保有による利益も期待できる

初日にいきなり売却することで利益確定しやすいことも魅力の一つですが、長期保有による利益も実は魅力の一つです。

実際にIPO株はそもそもの人気が高いこともあり、市場自体も変動はあるものの長期的にみて右肩に上がっていく企業があるので、常に公募価格を上回り続けることが起こります。

勝率としては初値で売却するよりも低くなりますが、長期保有によるリターンの額は大きくなるため、期待値の観点から見ると長期保有も十分にメリットがあるといえます。

大きく勝つことはあっても、大きく負けることはない

IPO株投資の2つ目のメリットは、大きく勝つことはあっても、大きく負けることはないというところです。

上記の表を見てもわかるとおり、上場価格がIPO株価格の何倍も上回ることがあります。

2倍、3倍になることもありますが、中には10倍以上になるケースもあります。

このように、IPO株投資では大きく利益をあげることも可能なのです。

一方、上場価格がIPO価格を下回ったときを見てみましょう。

確かに下回ってしまっているため、損失は発生しています。

しかし、その損失は、利益が出たときのような大きなものではなく、比較的小さな損失に過ぎません。

また、IPO株を購入する前に、その企業を調べることにより、ある程度リスクも回避できます。

つまり、IPO株投資はローリスク、ハイリターンの投資方法なのです。

以上のとおり、IPO株投資には大きなメリットがあります。

手数料がかからない

IPO株の買付手数料は証券会社にかかわらず無料です。

ですが、当然ながら上場した後の売却に関しては通常の売買手数料がかかるので、注意する必要があります。

株初心者やチャート分析が苦手な人でも勝ちやすい

先ほど解説したように、高い確率で公募価格よりも株価が上昇するため、株初心者や普段チャートの分析をしていない方でも利益が得やすいのが人気の理由として挙げられます。

抽選への参加にはリスクが無いためチャレンジしやすい

IPOの抽選自体の参加は全ての投資家に権利があり、無料で参加できます。

しかも、当選しても実際に買わないという選択もできるため、参加するリスクは全くないといえます。

世間的な企業イメージの変化や、公募価格を下回りそうな企業だなと判断すれば当選した後でも買わなくていいので、障壁の低さも魅力の一つです。

IPO株投資のデメリット

IPO株は必ず買えるわけではない

IPO株投資のデメリット1つ目は、IPO株は必ず買えるものではないということです。

上記の表のように、すべてのIPO株を買うことができるなら、1年間の累計で利益を出すことはたやすいでしょう。

しかし、IPO株は発行枚数が限られているため、人気企業になればなるほど入手困難です。

発行枚数に対し、申し込みが多い場合は通常、抽選になります

抽選方法は証券会社によってさまざまであり、保有資産額が重要になるケースもあります。

また、1つの証券会社ですべてのIPO株を買えるというわけではありません。

IPO株ごとに、主幹事証券会社や副幹事証券会社が決められており、担当証券会社に選ばれた証券会社だけが、その企業のIPO株を取り扱うことができるのです。

つまり、1つの証券会社だけでは、すべてのIPO株を買えないため、いくつかの証券口座の開設が必要です。

その上で、欲しいIPO株を、対応した証券口座から購入する必要があります。

すべての銘柄が値上がりするわけではない

IPO株投資のデメリット2つ目は、すべての銘柄が値上がりするわけではないということです。

表のように、高い確率で利益を出せるIPO株投資ですが、すべてのIPO株で利益が出せるわけではありません。

事前に企業を調べることによって、元本割れリスクを減らすことはできますが、その確率をゼロにすることはできないのです。

IPOの抽選に当たる確率を高める方法

魅力の多いIPOですが、とても人気なので当選すること自体珍しく難しいことです。

何回も連続で当選した、ということはまず起こらないということを認識しておきましょう。

それでもIPOの抽選に当選する確率をあげるにはどのような方法があるかを解説していきます。

以下に紹介する方法を組み合わせて申し込むと相乗的に当選確率が高まるので、組み合わせて見ることがおすすめです。

証券口座を多く開設する

一番簡単で、かつオーソドックスな方法です。

IPOの抽選への参加は1つの証券会社につき、一回のみです。

しかし、複数証券会社の口座を持っておくと、それだけ参加の権利が増えるます。

可能な範囲で証券口座を開設することで当選確率をあげることができます。

割当の多い主幹事の証券会社から申し込む

どの証券会社も同じ条件で提示しているものと考えがちですが、実は証券会社により、IPO株の保有率は全く違います。

そのため、少ない保有率の証券会社の口座しか持っていない場合、当選確率も低くなります。

実際に80%の保有会社から1%の保有会社があったりと、かなりの差が生まれています。

保有率の高い主幹事の証券会社から申し込むことで当選確率を上げることができます。

なるべく多くの資金を用意する

実際に抽選日当日に、自分で申し込んだ株数に相当する金額が口座にない場合、証券会社から買付余力がないと判断され、それだけで当選されなくなります。

具体的な金額は公募価格や自分の申し込みの株数によっても変化しますが、50万円あればほぼ全てのIPO銘柄にチャレンジすることができます。

しかし、複数の証券会社を持っている場合、それだけで大きな金額が必要になってきます。

どうしても入れておける金額に限界がある場合は、先ほど説明した保有率の高い証券会社に絞って入れておきましょう。

ブックビルディングで上限価格を指定する

最初に解説したブックビルディング方式の際に、証券会社が提案する価格帯の話をしました。

その価格帯の上限価格を指定することが大事です。

あくまで参考価格ですが、下限にしてしまうと公募価格よりも下回ってしまう可能性も高いため、公募価格を下回った価格でした時点で当選されなくなります。

必ず上限価格を指定しておきましょう。

チャレンジポイントを使う

チャレンジポイントとは、SBI証券特有のポイントプログラムサービスです。

これはIPOの抽選が外れるたびにポイントが加算されていき、ポイントを使うことで当選確率を上げることができるという制度です。

IPO投資にチャレンジするのであれば、SBI証券の口座はぜひ作っておきたいところですね。

IPO株を買うためのおすすめ証券会社

IPO株は必ず買えるわけではないことと、1つの証券会社ですべてのIPO株を網羅することはできないことを上記で解説しました。

そこで、IPO株を狙うために、おすすめの証券会社を2社紹介します。

SBI証券

1社目の証券会社はSBI証券です。

SBI証券は、1年間に上場するIPO株の約9割の取扱量があります。

そのため、SBI証券の口座を開設するだけで、9割のIPO株を購入するチャンスが生まれます

また、抽選に落選したとしても、「IPOチャレンジポイント」が付与され、そのポイントの保有数に応じて当選確率がアップする仕組みがあります。

そのため、落選したとしても、次につながるチャレンジになるのです。

マネックス証券

2社目の証券会社はマネックス証券です。

マネックス証券のIPO抽選方法は完全平等抽選です。

他の証券会社が行う抽選方法の中には、資金力が左右する抽選方法が多くあります。

しかし、マネックス証券の場合は完全平等抽選のため、資金力で他の投資家に劣る場合でもチャンスが平等に与えられます。

取扱銘柄数が多く、落選してもIPOチャレンジポイントがもらえるSBI証券と完全平等抽選のマネックス証券はどちらも、おすすめの証券会社です。

IPO株投資を行う際には必ず押さえておきたい証券会社です。

まとめ

IPO株は上場前に投資家と取引される新規上場株です。

そして、事前に入手したIPO株を上場と同時に売り抜くのが一般的なIPO株投資です。

IPO株投資は、高い確率で利益を出せる投資方法ですが、デメリットもあります。

本来の株価よりも割安な値段で入手することにより、安定したリターンを狙うことができます。

しかし、デメリットもあるため、しっかりと事前に調べてリスク回避を行いましょう。

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