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危ない?悪評が立っている?評判の「セゾン投信資産形成の達人ファンド」をBMキャピタルと比較しながら徹底評価!

評判の良い安定運用のファンドを比較したいと思います。

今回取り上げるのは国内ヘッジファンド(バリューファンド)のBMキャピタルと公募投資信託のセゾン投信です。

 

セゾン投信といえば、昨今の資産運用ブームでNISAに取り組む人が増え、話題に上がることが多くなったように思います。

実際にセゾン投信が提供している商品はどのようなものなのかも含めて、ファンド比較を実施していきたいと思います。

 

今回比較するファンドの概要

BMキャピタルの概要

BMキャピタル

BMキャピタルの概要は以下です。

名称 ビーエムキャピタル合同会社
英名 BM CAPITAL LLC
所在地 〒106-0032
東京都港区六本木7-18-1
電話番号 03-3403-2508
事業目的 金融商品取引法に基づく有価証券及びデリバティブ取引
各種事業への投資
有価証券の自己募集
経営コンサルティング業務

 

すでにこのファンドの概要は以下の記事でまとめておりますので、そちらを参考にしてください。

 

 

 

セゾン投信(資産形成の達人ファンド)とは?

セゾン資産形成の達人ファンド

運用会社名 セゾン投信株式会社(SAISON ASSET MANAGEMENT CO.,LTD.)
オフィス住所 東京都豊島区東池袋3-1-1 サンシャイン60 48階
代表社長 中野晴啓
設立 2006年
投資対象 世界への幅広い分散投資
出資までの流れ 1、オンライン/郵送で口座開設2、入金3、インターネット/電話で購入
参考資料 >>セゾン資産形成の達人ファンド

 

セゾン資産形成の達人ファンドの概要は以下です。

 

  1. 投資対象ファンドを通じて主として、長期的に高いリターンが期待できる株式に投資を行います。
  2. 複数のファンドへの投資を通じて、世界各国の株式に実質的に分散投資します。投資対象ファンドへの資産配分比率は、各地域の株式市場の規模などを勘案して長期的な視点で決定します。
  3. 主として、個別の銘柄選択に特化して長期投資を行うアクティブファンドに投資を行います。
  4. 原則として、為替ヘッジは行いません。

 

世界の株式に分散投資をしていく公募ファンドです。上記のBMキャピタルは私募ファンドです。違いについては以下の記事で詳細を書いています。

簡単にいえば、運用に規制が入るが広告を大々的に打って投資家を集めることができるのが公募投信。

 

運用に規制が入らず、ファンドマネジャーの腕次第で下落相場もリターンを追求できるが、広告などが打てないのが私募ファンドです。

 

 

それでは、ファンドの特徴と実績を比較していきましょう。

 

運用手法の比較

セゾン投信の運用手法は世界株式に分散。株価は大きく上がりませんが、ヘッジも効いている安定運用ですね。

 

セゾンの国際分散投資

 

投資形態はファンズオブファンズであり、これはセゾン投信が他ファンドを購入する仕組みです。

つまり、個人投資家はセゾン投信に個人が中々アクセスできないアクティブファンドの購入をお願いしていることになります。

セゾンが購入しているファンドは以下の通りです。

 

投資先ファンド別投資比率 (2022年12月30日現在)

 

  1. バンガード 米国オポチュニティファンド
  2. アライアンス・バーンスタイン SICAV‐コンセントレイテッド USエクイティ・ポートフォリオ
  3. BBH・ルクセンブルグ・ ファンズ -BBH・コア・セレクト
  4. コムジェスト・ ヨーロッパ・ファンド80 (適格機関投資家限定)
  5. コムジェスト・エマージング マーケッツ・ファンド90 (適格機関投資家限定)
  6. FSSAアジア・ フォーカス・ファンド
  7. スパークス・集中投資・ 日本株ファンドS 〈適格機関投資家限定〉
  8. スパークス・長期厳選・ 日本株ファンド 〈適格機関投資家限定〉
  9. コムジェスト 日本株式ファンド (適格機関投資家限定)
  10. 短期金融資産等

 

適格機関投資家限定のファンドへ投資していますね。まさに個人がアクセスできない投資先です。この点はメリットが大きいですね。

バンガード米国オポチュニティファンドは以下のようなファンドです。

 

バンガード米国オポチュニティーズファンド(Vanguar d Investment Series PLC - U.S. Opportunities Fund)は、アイルランド籍のオープン エンド型投資信託。長期的な値上り益を目指す。米国の公認投資取引所で上場または取引されているが直近市場価格に反映されていない、平均以上の収益成長性を有する株式を中心に投資する。

https://www.bloomberg.co.jp/quote/VANGUOD:ID

 

米国電気自動車メーカーのテスラが最大組み入れ銘柄になっているファンドであり、中々アグレッシブなファンドです。

 

名称 数量 ファンドの割合

TSLA:US

83.27 千 64.57 百万 3.79

LLY:US

242.67 千 56.07 百万 3.29

SCHW:US

564.90 千 41.15 百万 2.41

ABMD:US

118.77 千 38.66 百万 2.27

MS:US

298.35 千 29.03 百万 1.7

BGNE:US

75.12 千 27.27 百万 1.6

RJF:US

289.50 千 26.72 百万 1.57

J:US

198.70 千 26.33 百万 1.54

FLEX:US

1.49 百万 26.31 百万 1.54

BIIB:US

92.59 千 26.20 百万 1.54

 

投資割合は米国に41.8%、ヨーロッパに26.6%、アジア新興国に18.1%、日本に11.7%の比率で投資を分散させています。2023年現在、すでに株式市場が割高な米国株式市場に寄せていますね。

そして今後は上昇することがあるのだろうか?と疑問に思ってしまうヨーロッパに26%です。

運用歴10年以上の筆者のドタ勘ですが、3年ほどはこのポーションでは良いリターンは望めないのではないかと思っています。

明らかに米国株はこれから金融引き締め(金利上昇、QT)が始まり弱気相場が始まるからです

。ヨーロッパはちなみにすでに弱気相場です。このような場合、世界を見渡して、割安な株式市場に世界中の投資家は目を向けます。(新興国、中国や日本など

 

BMキャピタルは日本株100%の運用です。そしてバリュー株投資を採用しています。

バリュー株投資とは玄人が実践する投資手法です。

財務諸表を正確に読み解き、経営者のマネジメント、事業展開、株主マネジメント(資本政策)など、大局から企業を隅々まで分析し、「割安」で株が放置されているのかを判断する手法です。

 

 

実際に事業家としての経験もなければ難しい手法とも言われております。

BMキャピタルのファンドマネジャーは東京大学在籍時から実業家として活躍していた人材ですので、この手法をモノにできていると想像します。

 

巷ではBSとPL、キャッシュフローだけを読んで主観で安いと投資してしまうバリュー株投資家が後を絶ちませんが、その方々のバリュー株投資に関する知識は誤ったものばかりです。

私自身もバリュー株投資は独自に長年勉強し、且つBMキャピタルのレポートを読み勉強してきました。如何にBMキャピタルのバリュー株投資が質が高いものであるかを理解しているつもりでいます。

 

また、BMキャピタルはバリュー株投資に加えて、イベントドリブン投資も要所では活用しており、リーマンショック、チャイナショック、コロナショックなどを回避した実績がありますね。

過去の事例については以下の記事を参考にしてください。

 

 

コロナショックとは?2020年の株価大暴落をリーマンショックと比較

コロナショックとは、Covid-19(コロナ)感染拡大により、世界経済は危機に直面しました。

世界中がパニックになり、株式市場は先行き不透明な場合に投資家の投げ売りが始まり大パニック、株価は大暴落しました。

 

コロナショックとリーマンショックの比較

引用:三井住友アセットマネジメント

 

コロナショックはリーマンショックよりはマシと引用元は言っていますが、それには理由があります。

FRBが金融緩和を瞬時に実行したからであり、リーマンショック時の経験(金融緩和で経済回復ができると)も生きていると思います。

 

FRBの行動がコロナショック時はなぜ早かったというと、「伝染病」は誰にも非がないからです。(あるのかもしれませんがそれは陰謀論を語ることになるので控えます)

リーマンショックは金融システムの崩壊でした。つまり、そんなシステム崩壊を起こしてしまった国に非があったのです。

金融緩和とはお金をジャブジャブと市場に流し経済回復を促す施策です。

お金を大量に刷ってばら撒き→インフレ発生→資産価格上昇→富裕層がさらに富む→格差拡大、の流れを確実に踏むことになります。

 

リーマンショックの際にはシステム崩壊により散々市民をボロボロの生活に陥らせ経済を不況にしておきながらFRBが取れる施策が金融緩和しかなく、そこには説明責任が伴うのです。

結果的に行動が1秒遅れるごとに株式市場には大きな影響が見られ、当時のような株価大暴落に陥りました。

しかし、コロナショックは伝染病であり、政府に非はありませんので即時に金融緩和ができたわけです。

 

それもブレーキなし、アクセル全開で。その結果、米国株式は超割高水準になってしまいました。

2021年まではテーパリングが実施され、金融緩和が続いていましたが2022年は遂に水道の蛇口を締める段階です。

つまり、上記の「お金を大量に刷ってばら撒き→インフレ発生→資産価格上昇→富裕層がさらに富む→格差拡大」が逆流するということです。

 

米国株のオールド銘柄(公益やガスなど)などは少しは上昇する相場になるかもしれません。

しかし、そもそも市場全体が弱気相場なので、今は確実に割安株が集まっている国の株式市場に投じるべき時でしょう。

 

ファンドマネジャーの比較

BMキャピタルのファンドマネジャーは東京大学を卒業し、英国一流投資銀行バークレイズでキャリアを積みヘッジファンドマネジャーとして独立した非常に洗練された経歴です。

バリュー株で成果を出し、10年以上BMキャピタルの運用を担当しています。まだまだ若干30代であり、今後大化けする可能性も秘めているファンドマネジャーですね。

 

セゾン投信の代表は中野晴啓氏。明治大学商学部を卒業し、クレディセゾンに入社。

セゾングループの金融子会社にて資金運用業務を担当、その後投資顧問事業を立ち上げ海外資産運用コンサルティングなどに従事。

インベストメント事業部長等を経て、2006年にセゾン投信を設立し社長に就任しました。一からの創業者というわけではなさそうです。

投資方針は長期投資安定、分散投資であり、特にこれといった投資手法というものは見つかりませんでした。

 

ポートフォリオマネジャーは瀬下哲雄氏で上智大学卒業後、セゾン投信入社、2007年3月のファンド設定時より運用を担当し、

2011年よりポートフォリオマネジャー、2014年から現職となっています。

 

最低出資額の比較

資産形成の達人ファンドの最低出資額はスポット購入の最低金額は1銘柄10,000円、定期積立プランの最低金額は1銘柄5,000円です。

一般NISA口座は年間120万円、つみたてNISA口座は年間40万円が購入の上限金額となります。

 

BMキャピタルは最低出資額が1000万円となっています(それ以下は要相談)。

一部の富裕層や機関投資家に限定して資金を集める私募ファンドと不特定多数から集める公募ファンドの大きな違いがここですよね。

 

運用成績の比較

BMキャピタルの運用成績については以下の記事でも詳細書いていますが平均年利回りが10%となっています。

マイナスを出さないことを基本方針としており、複利によるインパクトが長期に投資をすればするほど大きくなる特徴があります。

 

「元本を減らさないこと」「少しでもプラスを積み上げる」ことが将来的に途方もない差になります。

BMキャピタルは派手な運用成績ではありませんが、上記の2つを忠実に厳守することで、資産を大きく飛躍させているのです。

compound interest

 

ウォール街では堅実なプラスを積み重ねる運用こそベストであるとする投資であり、且つマイナスを出さないこと自体が難しく、BMキャピタルはそんな運用を実現している中々お目にかかれないファンドだと思います。

 

 

BMキャピタルのリターンについては面談を行うことで確認できますが、イメージとしては以下のヘッジファンドインデックスと同様のものと考えていただければと思います。

ヘッジファンドは指数が下落する時でも安定したパフォーマンスを上げる

 

セゾン資産形成の達人ファンドはリーマンショックやチャイナショックで暴落を経験も最終的にはプラスで推移しております。

20%下落することもありますので、複利のインパクトは少々薄くなっています。大きな資金を預ける場合には暴落時の資金減少は覚悟しておくべきでしょう。

セゾン資産形成の達人ファンドの運用成績

 

セゾン投信の悪評とは?やめた方の理由に迫る

近年、セゾン投信をやめたという声がTwitter上で聞かれます。

セゾン投信をやめた理由

これは簡単にまとめると全世界の株式の平均を表す全世界株式と殆ど同じリターンなのに手数料だけ高いため解約したということになります。

ためしにセゾン資産形成の達人ファンドとeMAXIS全世界株式インデックスのリターンを比較したものが以下となります。

セゾン資産形成の達人ファンド
eMAXIS全世界株式インデックス

セゾン資産形成の達人ファンドとeMAXIS全世界株式インデックスを比較

なんなら全世界株式に若干劣後した成績になっていますね。

アクティブファンドなのにインデックスにまけた上で、手数料が高いのであれば解約するという動きになっても致し方ないものと思います。

 

まとめ

双方、長期投資を前提に置いたファンドですが、暴落をも回避し、プラスリターンを積み重ねてくれる安心感がBMキャピタルにはあります。

筆者も引き続きBMキャピタルでの運用を継続していく予定です。

おわりに

各記事ではBMキャピタルについて様々なポイントを各論として紹介しています。

以下の記事ではBMキャピタルに投資している筆者の視点で目次形式で全ての論点を纏めています。

 

大切な資金を預けるからこそあらゆる観点で納得がいってから投資をするべきであると思い筆者も色々と調べた上で決断しました。

BMキャピタルについてより詳しく知りたいという方は以下のトップページから気になる項目をご覧いただければと思いますl

 

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