公募投資信託

【ありがとう投信】評判の独立系投信が運用する「ありがとうファンド」を評価!運用成績や今後の見通しと共にわかりやすく解説する!

代表的なのは「ひふみ投信」ですがセゾン投信や鎌倉投信、さわかみ投信と取り上げてきました。

 

 

本日は同じく独立系の投資信託である「ありがとう投信」について紐解いていきたいと思います。

ありがとうファンドの特徴とは?

まず、ありがとうファンドの特徴について見ていきましょう。

ファンド・オブ・ファンズ形式で運用

ありがとうファンドはファンド・オブ・ファンズ形式で運用されています。ファンド・オブ・ファンズ形式とは文字通りファンドに投資をするファンドということです。

つまり「ありがとうファンド」自体が直接株を購入するわけではなく、ファンドに分散投資をしているということですね。

ありがとう投信の運用形態

 

運用形態としては以前お伝えしたセゾン投信と同じですね。2023年3月末時点のポートフォリオは以下となります。

 

銘柄 資産クラス 比率
コムジェスト日本株式ファンド 日本株式 3.9%
アバディーン・スタンダード・ノースアメリカン・
スモーラーカンパニーズ・ファンド
北米小型株式 9.9%
アバディーン・スタンダード-エマージング・マーケッツ・
スモーラーカンパニーズ・ファンド
新興国小型株式 13.4%
アライアンス・バーンスタイン-アメリカン・
グロース・ポートフォリオ
米国 20.7%
アライアンス・バーンスタイン-エマージング・
マーケッツ・マルチアセット・ポートフォリオ
新興国株式及び債券 9.0%
アリアンツ・ヨーロッパ・エクイティ・
グロース・セレクト
欧州 9.1%
アリアンツ・グローバル 全世界株式 10.9%
ラザードクオリティ 全世界株式 5.7%
ラザードフランチャイズ 全世界株式 7.4%
その他(現金/金ETF等)   10.1%

 

わかりやすくカテゴリー別に分類したものが以下となります。全世界の60%が米国なので米国に約45%程度投資していることになります。

ありがとうファンドの国別構成比率

構成比率
全世界 24.00%
日本 3.90%
米国 30.60%
欧州 9.10%
新興国 22.40%
8.30%
現金 1.70%

 

 

2021年4月からの推移は以下となります。全世界株式の比率を増やしていますね。

 

銘柄 資産クラス 2023年3月 2021年4月
コムジェスト日本株式ファンド 日本株式 3.9% 4.3%
アバディーン・スタンダード・ノースアメリカン・
スモーラーカンパニーズ・ファンド
北米小型株式 9.9% 9.9%
アバディーン・スタンダード-エマージング・マーケッツ・
スモーラーカンパニーズ・ファンド
新興国小型株式 13.4% 11.1%
アライアンス・バーンスタイン-アメリカン・
グロース・ポートフォリオ
先進国株式(米国) 20.7% 19.0%
アライアンス・バーンスタイン-エマージング・
マーケッツ・マルチアセット・ポートフォリオ
新興国株式及び債券 9.0% 6.2%
アリアンツ・ヨーロッパ・エクイティ・
グロース・セレクト
先進国株式(欧州) 9.1% 9.0%
アリアンツ・グローバル 全世界株式 10.9% -
ラザードクオリティ 全世界株式  5.7% -
ラザードフランチャイズ 全世界株式  7.4% -
その他 現金/金等  10.1% -
アリアンツ・ユーロランド・
エクイティ・グロース
先進国株式(欧州) - 17.5%
アライアンス・バーンスタイン-エマージング・マーケッツ・
ロウ・ボラティリティ・
エクイティ・ポートフォリオ
新興国株式 - 6.2%
コムジェスト日本株式ファンド 日本株式 - 4.3%
iシェアーズ ゴールド・トラスト 金ETF - 2.2%
SPDRゴールド・ミニシェアーズ・トラスト 金ETF - 0.7%

 

組み入れファンドの過去10年の年率投資比率

ありがとうファンドに組み入れているファンドのリターンは以下となります。

赤色がインデックスに対してプラスのリターンを出しているファンドで、青色がマイナスのリターンをだしているということになります。

銘柄 投資地域 組み入れ比率 5年
年率リターン
アリアンツグローバルグロース 全世界 10.9% 12.6%
ラザード・グローバル・フランチャイズ 全世界 7.4% -
ラザード・グローバル・クオリティ 全世界 5.7% -
(参考)全世界インデックス 10.5%
コムジェスト日本株式 日本 3.9% 4.0%
(参考)TOPIX 5.7%
ABアメリカングロース 米国 20.7% 17.9%
アバディーン北米小型 米国 9.9% 12.7%
(参考)米国株 15.1%
アリアンツヨーロッパ 欧州 9.1% 11.3%
(参考)欧州株 9.4%
ABエマージング 新興国 9.0% 3.3%
アバディーンエマージング小型 新興国 13.4% 6.5%
(参考)新興国株式 7.4%
iシェアーズ・ゴールド 金ETF 3.0% 12.9%
SPDRゴールド 金ETF 5.3% 12.9%

 

ありがとうファンドの手数料形態

投資信託には指数に連動するインデックス型投信とインデックスに対してアウトパフォームを狙うアクティブ型投信に分かれます。

基本的に調査費用などが発生するためアクティブ型投信の方が高い手数料形態となっています。

 

ありがとうファンドの手数料形態は以下の通りとなっています。購入手数料は無料ですが、信託手数料は0.99%(税込)となります。

アクティブ型投信の中では低い手数料形態といえますね。

 

ありがとうファンドの成績は堅調!?

それでは「ありがとうファンド」の成績について紐解いていきたいと思います。

「ありがとうファンド」の設定来の成績

ありがとうファンドの成績は以下の通り世界の株式市場と同じ動きとなっています。

ありがとうファンドのチャート

 

 

リスクとリターンを全世界株式と比較すると以下となります。

1年 3年 5年 10年
ありがとうファンド ▲4.7% 64.70% 42.0% 139.8%
全世界株式 2.2% 86.60% 64.50% 189.6%

 

結局全世界株式を劣後している成績となっているのでアクティブファンドとしてはいまいちですね。

 

 

TOPIXやS&P500と比較

ありがとう投信は世界に分散投資をしているので日本のTOPIXと米国のS&P500指数と比較する必要があります。

以下、ありがとうファンドS&P500指数TOPIXの、ありがとうファンドの設定来の比較チャートが以下となります。

ありがとうファンドとTOPIXと日経平均株価の比較

 

TOPIXに対してプラスのリターンにはなりますが、米国のS&P500指数に劣後する成績となっています。

 

セゾン資産形成の達人ファンドと比較する

同様に世界の株式に分散投資しているセゾン資産形成の達人ファンドと比較してみましょう。

以下がありがとうファンドセゾン資産形成の達人ファンドの比較です。

ありがとうファンドとセゾン資産形成の達人ファンドの比較

 

セゾン資産形成の達人ファンドに比べて劣後した成績となっています。

 

ありがとうファンドの今後の見通し

重要なのは今後の見通しです。現在2023年時点の環境認識は以下となっています。

  • インフレ率は米国では治まりつつあるが欧州ではまだ高騰している
  • 1970年代のようにインフレが何度も訪れる可能性がある
  • 2020年代は全世界的に株式市場が厳しい環境であることが想定される

そのため、全世界株式と同じような動きをする「ありがとうファンド」も厳しい見通しとなります。

また、全世界株式に長期的に劣後している時点で投資をする妙味はあまりないですね。

 

まとめ

ありがとうファンドは「ありがとう投信」が運用から販売まで一貫して行う独立系の投資信託です。

世界株式に分散投資しているファンド・オブ・ファンズ形式で運用されていますが、同様のセゾン資産形成の達人ファンドに対して劣後した成績となっています。

また、当然株式が主流であるため株価が大きく下落する局面も度々訪れます。下落することなく安定的なリターンを目指したいという方は以下のランキングも参考にして頂ければと思います!

おわりに

各記事ではBMキャピタルについて様々なポイントを各論として紹介しています。

以下の記事ではBMキャピタルに投資している筆者の視点で目次形式で全ての論点を纏めています。

 

大切な資金を預けるからこそあらゆる観点で納得がいってから投資をするべきであると思い筆者も色々と調べた上で決断しました。

BMキャピタルについてより詳しく知りたいという方は以下のトップページから気になる項目をご覧いただければと思いますl

 

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