公募投資信託

日興アセットマネジメントが運用する評判の「グローバル・ロボティクス株式ファンド」は魅力的な投資信託なのか?今後の見通しを含めて徹底評価!

昨今、米国をはじめとしたハイテク企業が盛り上がりを見せています。日本の投資信託の中にもロボティクス関連銘柄に投資をする投資信託が存在しています。

それが日興アセットマネジメントが運用する「グローバル・ロボティクス株式ファンド」が代表的ですね。本日はグローバル・ロボティクス株式ファンドがどのようなファンドなのか?成績と見通しについてお伝えしていきます。

 

グローバル・ロボティクス株式ファンドとは?

まずはグローバル・ロボティクス株式ファンドがどのようなファンドなのかという点についてお伝えしていきたいと思います。

 

投資対象はロボティクス関連企業

グローバル・ロボティクス株式ファンドは名前の通りロボティクス関連企業の株式を中心に投資を行います。

具体的にはAI関連企業やIoT関連企業への投資を実施します。ロボティクス産業は今後も需要拡大は必至であり、魅力的な投資対象ということができます。

IoTとAIの産業の概要

 

IoTもAIも言わずもがなですが市場規模は今後も年々急拡大していきます。2023年2末時点での投資しているセクターは以下の通りとなります。

セクター 構成比率
情報技術 50.10%
資本財・サービス 33.20%
ヘルスケア 9.40%
一般消費財・サービス 5.20%
コミュニケーション・サービス 2.00%

 

銘柄選定はラザード社が行う

銘柄選定は日興アセットマネジメント社が米国のラザード社に委託して運用を行なってもらっています。

ラザード社はニューヨークを拠点とする資産運用会社で1970年から運用を開始しています。機関投資家や公的年金などを主な顧客としており、信頼ができる資産運用会社と言えますね。

ただ、問題なのは後で解説しますが委託しているので手数料が高くなってしまいます。

 

国別投資比率は日米で7割

国別の構成比率は以下の通りとなります。日米で約7割を占めるにいたっています。

比率
米国 47.30%
日本 25.40%
フランス 5.50%
ドイツ 5.00%
スイス 4.20%
ケイマン諸島 2.60%
オランダ 2.50%
アイルランド 2.10%
スウェーデン 1.90%
台湾 1.60%

 

ただ、正直米国の比率が低いというのが懸念されます。ハイテクを牽引しているのは間違いなく米国であるほかの国は太刀打ちできません。比率として7割近くを組み入れてもよいのではないかと考えています。

 

構成上位10銘柄

グローバル・ロボティクス株式ファンドの構成上位10銘柄は以下となっています。

銘柄 業 種 比率
ABB LTD-REG スイス 資本財サービス 4.20%
キーエンス 日本 情報技術 4.20%
エヌビディア 米国 情報技術 3.80%
ロックウェル 米国 資本財サービス 3.80%
シュナイダーエレクトリック フランス 資本財サービス 3.40%
インテューイティブ・サージカル 米国 ヘルスケア 3.20%
 インフィニオン・テクノロジーズ ドイツ 情報技術 2.90%
 サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック 米国 ヘルスケア 2.80%
エアタック・インターナショナル ケイマン諸島 資本財サービス 2.60%
IPGフォトニクス アメリカ 情報技術 2.40%

 

2年前のポートフォリオの遷移は以下です。ABBが1位であることには変わりありませんが、やはり成長が終わったアルファベットはいなくなっていますね。

2023年2月 2021年7月
ABB LTD-REG ABB LTD-REG
キーエンス アルファベット(グーグル)
エヌビディア シュナイダーエレクトリック
ロックウェル キーエンス
シュナイダーエレクトリック ダイフク
インテューイティブ・サージカル ロックウェル
 インフィニオン・テクノロジーズ 日立製作所
 サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック INTUITIVE SURGICAL
エアタック・インターナショナル APPLIED MATERIAL
IPGフォトニクス HEXAGON

 

第1位のABBは自動化分野で事業を展開しているスイスの企業です。

ABBは、スイスを拠点に電力とオートメーション分野で事業を展開。公益事業者や工業・商業向けに送配電や電力設備の自動化用製品とサービスを提供。中・高電圧スイッチギア、ブレーカー、グリッドシステム、変電所用システム、ACドライブ、モーター、ロボット、低電圧スイッチ、制御製品などを扱うほか、生産プロセス自動化、品質管理用システムの製造を行う。

参照:Yahoo finance

 

ABBの株価は以下の通り堅調に上昇しています。

ABB LTDの株価推移

 

また、2位は我らがキーエンスですね。強い商品力、営業力で株価は同じく堅調に推移しています。

 

購入手数料と信託手数料は高額

グローバル・ロボティクス株式ファンドは以下の購入手数料と信託手数料となっています。

購入手数料:3.85% (税込)
信託手数料:1.936%(税込)

 

初年度は5.78%、その後2%ずつ手数料がたとえマイナスリターンでも徴収されるのは手痛いですね。

→ ヘッジファンドの成功報酬型手数料体系を投資信託と比較しながらわかりやすく解説する!ハイウォーターマークとは?

→ 【今買うべき投資信託とは?】2023年以降「一番儲かる投資信託」を東大卒の投資家目線で分析する!

 

グローバル・ロボティクス株式ファンドの成績とは?

それでは肝心なグローバル・株式ファンドの成績について見ていきましょう。

 

グローバル・ロボティクス株式ファンド単体の成績

以下はグローバル・ロボティクス株式ファンドの設定来のチャートです。

グローバル・ロボティクス株式ファンドの成績

 

1カ月 3カ月 6カ月 1年 3年(年率) 5年(年率) 10年(年率) 設定来
トータルリターン 1.73% 6.17% 8.08% -6.14% 12.27% 7.03% -- 86.39%

 

リターンは直近1年はマイナス運用となっています。分配前再投資で9年運用し9.6%程度となっています。2020年以降のコロナバブルで一気にリターンを改善させました。情報技術セクターは特にバブルでしたから、5年で年率7%のリターンは少し物足りない感じはしますね。

 

全世界株式や日経平均と比較

以下はグローバル・ロボティクス株式ファンドeMAXIS Slim全世界株式ファンドの比較です。

全世界株とグローバル・ロボティクス株式ファンドの比較

 

インデックスに負けてしまっており、同じハイテク産業のセクターを上位銘柄で固めている両者の差がここまでつくことを考えると、素直にグローバル・ロボティクス株式ファンドではなくインデックスの方がパフォーマンスは良いかもしれませんね。

 

ハイテクETF「QQQ」や「VGT」と比較する

グローバル・ロボティクス株式ファンドがハイテク投信として優秀なのかを判断するためにはハイテクETFと比較する必要があります。以下は、ハイテクETFとの比較です。

グローバルロボティクス株式ファンド
QQQ(ナスダックの上位100銘柄)
VGT(米国情報セクターETF)

VGTとQQQとグローバルロボティクス株式ファンドとの比較

 

グローバル・ロボティクス株式ファンドはQQQやVGTにたいしてはb大きく劣後した成績になってしまっていますね。

ハイテク型の投資信託という意味では決して優秀とはいえなしでしょう。

 

グローバル・ロボティクス株式ファンドの今後の見通し

グローバル・ロボティクス株式ファンドが投資している分野は今一番有望なセクターです。以下はIoT市場規模の予測です。今後も毎年飛躍的に成長しているのがわかります。

IoTの市場規模の推移

また、AI産業の市場規模の予測ですが、こちらも急拡大しています。

AI産業のマーケットサイズの推移

 

しかし、2021年末にハイテクバブルは弾けました。2022年以降、ナスダックはなんとー30%も下落し、ハイテク銘柄はボロボロになりました。

まだまだ金融引き締めは続いていますので、ハイテクには逆風にさらされています。シリコンバレーバンクが破綻した事象からも、ハイテク産業へ資金が戻るのは5年以上後でしょう。もしかしたら10年かもしれません。

つまりグローバルロボティクスは買いではありません。

 

グローバルロボティクスの掲示板での口コミ評判

ハイテクバブルは弾けましたからしばらくは望みなしなのですが、配当が投資家の心を繋ぎ止めていることがよくわかりますね。テーマファンドはタイミングが重要なのですが、配当目当てでホールドは初心者がやることです。

しかし、証券会社の担当者が「将来、宝になるから持っておいた方がいい」などアドバイスするのですね。確かに10年後、20年後なら何が起こるかわからないので嘘とも言い切れないのですが、現時点で米国は金融引き締めしてるわけですからロボティクスファンドが上昇するわけがないですよね。

つまり死金ということです。

 

組入銘柄トップのABBが大きく値を下げましたが、スイスの銀行の信用不安が要因ですかね?中央銀行の支援により解消されそうなので、値上がりに期待します!

基準価格が1万円に設定されてますから、基本1万円よりしたの時は、配当無しですね。仕方ないです。アメリカの利下げすれば少しは違う気がしますが、、、
なんか、sdgsは商品として人気ないんですかねー

配当終わったと同時に上がり、また7月の配当間際で下がったら本当にもう激オコですよね。

昨年の7月、そしてこの1月と、まるまる1年分配金が出なかったのは2019年以来ですね(´・_・`) やはり1万超えないと厳しい!(>_<)

詐欺かよ

一万円超えるのはもう無理なんでしょうか、、
ここ数年、冴えなさすぎてストレスです

ロボット関連は、良くならない訳がない、と思うが、銘柄選定が悪いのかなぁ?どうなってんだ。

モーニングスターレーティング★四つから三つに格下げか!
さてさて・・・・・・・

先日、担当者にもう少し上がったら売りたいと伝えたところ、将来、宝になるから持っておいた方がいいと言われました。
もうひとつのスペース株も今は下がっていますが同様みたいです。信じていいのかな?

 

 

まとめ

グローバル・ロボティクス株式ファンドは旬のハイテク銘柄に投資をしている投資信託です。

全世界株に対してはアウトパフォームしていますが、他のハイテクETFに対しては劣後した成績となってしまっています。また手数料がアクティブ型投信の中でも高い水準になっており敢えて投資する妙味はないといえるでしょう。

おわりに

各記事ではBMキャピタルについて様々なポイントを各論として紹介しています。

以下の記事ではBMキャピタルに投資している筆者の視点で目次形式で全ての論点を纏めています。

 

大切な資金を預けるからこそあらゆる観点で納得がいってから投資をするべきであると思い筆者も色々と調べた上で決断しました。

BMキャピタルについてより詳しく知りたいという方は以下のトップページから気になる項目をご覧いただければと思いますl

 

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