先日、元々筆者が務めていた40歳の総合商社の先輩と久方ぶりにあいました。
その時に先輩が「俺は駐在を経験して貯金7000万円あるけどリタイアできるのかな?」と筆者に相談してきました。
流石、駐在を複数回経験した総合商社マンの所得は高いな、と辞めてしまったことを若干後悔しながら話を続けて聞きました。
彼は資産運用せずに貯蓄と節制を行い築きあげたとのことです。
奥さんもいわゆるバリキャリで世帯年収が2000万円を優に超えているので7000万円を構築するのも可能なのです。
加えて小さい子供が二人いるのに家賃は比較的東京の中では家賃が安い田端に2LDKで17万円という堅実な生活をしているとのことで素晴らしいコスト管理力だと思いました。
本日は7000万円あればリタイアできるのかという先輩の質問に対して考察を加えながら、
7000万円を安全に投資していく方法についてお伝えしていきたいと思います。
金融資産7000万円を保有する割合は?アーリーリタイアはできるのか?
7000万円という資産は確かに準富裕層と富裕層の間の資産です。
以下は資産の分布ですが7500万円以上の資産を保有しているのは僅か2.1%ということになります。
40代で金融資産7000万円というのは中々成し得ませんが正直いって7000万円でのアーリーリタイアは時期尚早です。
50代前半であれば早期リタイアで多めに退職一時金を貰い十分可能であると思います。
しかし、今後子供の養育費や人によっては親の介護でお金が掛かる世代では難しい水準といえます。
7000万円を5%で運用したとしても350万円、うまく運用できたとしても700万円しか獲得することができません。
田舎に移住すれば何とか可能かもしれませんが、子供の教育には妥協したくないという考えもあったので尚更難しいといえるでしょう。
40歳時点で生活水準を落とすことなくリタイアを考えるなら、やはり2億円の資産は欲しいところですね。
7000万円を資産運用で育てながら、リタイアを目指していくのが賢明かと思います。
年率5%と10%で運用すると以下の通り資産が成長していきます。
10%であれば4年後に1億円、11年後に2億円を達成することができます。追加投資を行えば更に早く達成することが可能となるでしょう。
5%運用 | 10%運用 | |
1年後 | 7350 | 7700 |
2年後 | 7718 | 8470 |
3年後 | 8103 | 9317 |
4年後 | 8509 | 10249 |
5年後 | 8934 | 11274 |
6年後 | 9381 | 12401 |
7年後 | 9850 | 13641 |
8年後 | 10342 | 15005 |
9年後 | 10859 | 16506 |
10年後 | 11402 | 18156 |
7000万円を資産運用する際に考えること
では7000万円を運用する際にまず留意する点についてお伝えしていきたいと思います。
大金だからこそ大幅な下落は避けたい
7000万円という資産は何度もいいますが大金です。
例えば100万円を運用するのであれば、たとえ▲50%となってしまったとしても損失額は50万円ですみます。
一方、7000万円を運用している時に▲50%となってしまったら3500万円という取り返しのつかない損失を被ることになります。
投資の王様といえば株式投資です。
しかし、通常の株式投資は定期的に大きな損失を被る事象が発生します。
近年でも以下の通り、大幅な下落を招く下落に幾度も見舞われましたね。
2001年:ITバブル崩壊
2008年:リーマンショック
2015年:逆オイルショック、チャイナショック
2020年:コロナショック
2022年:インフレによる金融引き締め相場
いずれも、30%-60%の下落を招く大きなショックでした。
7000万円を通常の株式投資を行なっていれば、泡を吹いて気絶していることでしょう。
債券投資は既に魅力がない
元本保証の代表的な投資先として債券があります。
しかし、既に債券への投資は魅力が殆どなくなっています。
日本はご存知の通り0金利の状態が続いており、今後も0金利が継続していくことが想定されます。
先進国の雄である米国は直近のインフレの高騰もあって金利が引き上げられている影響もあり10年債であれば年率3%以上の金利を得ることができます。
しかし、これはあくまで米ドル建の利息に過ぎません。ドル円が下落すると利息以上の損失を被り結果的に元本割れとなる可能性があります。
2023年4月現在、ドル円は131円となっていますが今後米国の景気後退や日銀の政策が変更となると急激に円高になる可能性が十分にあります。
現段階で利息が高いという理由だけで米国の債券を満期保有目的で購入するのは控えた方がよいでしょう。
結局は株式投資が最良の選択肢
仮想通貨やFXは株式よりもリスクがありますし、なんといってもただの投機です。
投資という限りは全体としてのパイが広がり続ける必要があります。その意味でやはり王道は株式投資なのです。
しかし、先ほどもお伝えした通り普通の株式投資を行なってもリスクに震える結果となります。
そこで、おすすめなのがバリュー株投資という選択肢です。
本格的なバリュー株投資で安全なリターンを狙う
バリュー株投資ときくと、低PER、低PBRのような指標に則した投資を思い浮かべるかと思います。
しかし、本格的なバリュー株投資はバランスシートを精査した上で投資を行います。
筆者が推奨したい投資手法はバリュー株を生み出した、ベンジャミン・グレアム氏が開発したネットネット株に投資をするという手法です。
→ 「ネットネット株」の弱点をアクティビスト戦略で補完!BMキャピタルが行う本格的なバリュー株投資戦略とは?
詳しくは上記で解説していますが、簡単におさらいします。
現金や売上債券、有価証券といった、すぐに現金化できる資産から、総負債を差し引いた保守的純資産が時価総額を上回った銘柄に投資する手法です。
わかりやすく噛み砕いていうと、1万円が入っている財布を7000円で購入できるのであれば購入するという投資手法です。
既に1万円入っているので、7000円より下がることは理論的に考えにくいですよね。
そして実際にこの条件を満たす銘柄は殆ど下落することがありません。
明らかに割安なので、株価が本質的な価値に戻る過程で利益獲得を安全に狙うことができるのです。
バリュー株投資の欠点と克服する魅力的な投資手法
先ほどお伝えした本格的なバリュー株投資は、バランスシートを精査しないといけないので非常に時間がかかります。
そもそも、ネットネット株は市場から注目されていない超小型株に存在しています。
全く名前も知らないような銘柄から自力で見つけるのは非常に難しいのです。
更に、当然注目されていない銘柄が異常なレベルの割安価格で取引されているので注目が当たらない限りは低迷を続ける可能性があるのです。
つまり、割安であり株価下落の可能性も低いものの、ずっと割安に放置される可能性があるということです。
- 見つけにくい
- 割安で放置されがち
という欠点を克服するためにはネットネット株投資を専門に行っているファンドに投資することです。
まず、自分の手を煩わせることなく銘柄を厳選してくれますし、二つ目の欠点も克服してくれます。
先ほども申し上げた通り、超小型株なので資金力のあるファンドが購入すれば大株主になることができます。
大株主となればプレスリリースされますし、経営に対して口を出すことができるようになります。経営改善提案や自社株買などを実現させ、市場の注目を能動的に集めることができます。
筆者が投資しているBMキャピタルは、まさに上記の戦略で投資を行って一度も下落をせずに安定して10%近い運用利回りをだしてくれています。
以下で詳しくお伝えしていますので参考にしていただければと思います。